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第9回日本ラジオ波手術研究会
2008-10-26 UP! カテゴリー:診療だより
10月26日日曜日に京都で開催された第9回日本ラジオ波手術研究会に参加してきました。
ラジオ波手術とは約4.0MHzの高周波電流を用いて皮膚を切開、凝固する手技のことです。微細性と低侵襲性を兼ね備えた手技であり、サージトロンと呼ばれる器機を使用します。
実は日本皮膚外科学会から「皮膚外科の基本手技」が出版される予定です。私にも執筆依頼が来ました。項目はサージトロンでした。神様のいたずらでしょうか(笑)。皮ふ科SSクリニックにもサージトロンは常備されています。当院では主に「ほくろ」の切除や手術の止血操作に使っています。今回は当院で使用しているサージトロンEMCの上位機種であるサージマックスについての検討会です。
特殊なボール電極を使用してのスキンタイトニング(たるみに対するリフトアップでRadiageと名称されています)ができる、スタン式モノポーラフォーセップと呼ばれる電極を使用することができることが特徴です。スキンタイトニングは皮ふ科SSクリニックでもシネロン社のSTリファームを使用してかなりの効果を上げています。サージマックスの電極は5mm~20mmとかなり小さいので鼻などの三次元的な部位に有効です。毛穴の引き締め効果も高いようです。
またスタン式モノポーラフォーセップはこの電極ひとつで切開、止血凝固、剥離ができます。演者のナグモクリニック総院長の南雲吉則先生も乳房の手術はスタン式モノポーラフォーセップなしでは考えられないと言われていました。皮ふ科SSクリニックでは眼瞼下垂の手術に応用したいと考えています。
皮ふ科SSクリニックはどんどんバージョンアップしていきます。
なんと演者として渋谷イーストクリニック院長の平井 隆先生がいらっしゃるではないですか!! 平井先生は美容外科の私のメンターです。平井先生からヒアルロン酸、ボトックス治療など最先端の手技を学びました。感謝、感謝です。
今回の研究会ではスタン式モノポーラフォーセップの開発者であるルーマニアのDr.Constantin Stanとブロードバンド対談がありました。ジョークを交えながらも的を得たDr.Stanの説明は興味深かったですよ。インターナショナルな時代ですね、ホントに。
これが眼瞼下垂などに使用する小型のスタン式モノポーラフォーセップです。
院長もまじめに練習していますね(笑)。このスタン式モノポーラフォーセップは本当にいいですよ。切開、剥離、凝固がすべてできます。眼瞼など出血が多く、腫れやすい部位の手術にはもってこいの器具ですね。いい手術をして患者さんのいい笑顔が見たい、そんな気持ちでいつも学会に参加しています。あ~、また日曜日がつぶれてしまった・・・(涙)