診療だより
カテゴリー一覧
粉瘤
-
粉瘤 -大きくなる前に-
2014-04-27 UP! カテゴリー:粉瘤, 診療だより
粉瘤は大きく育つと、治療も大変です。
ブログに協力頂いた患者さまに感謝します。
36歳の男性です。医療関係の患者さまです。
ずいぶんと育てましたね。
営業のかたが、ここまで放置してはいけません(笑)。
小さな傷を希望されて、わざわざ東京から起こしになりました。
東京から来れるのは珍しくありませんが、大きいです。触診から粉瘤であることは、わかります。
腫瘤は鼻腔入り口まで広がっています。
圧迫すると皮膚が白くなる部分があります。ここだな!
エコー検査です。大きいですが、嚢腫壁の境界は明瞭です。
下は筋層に近いですね。
4mm トレパンでくり抜き、内容物をもみ出します。
すごい量の粥状物です。
1年もすれば、傷はほとんど目だたなくなります。
が、毛がない部分が数ミリできてしまいます。鼻腔まで広がっていなければ、下の図のようなアプローチも
可能です。傷は鼻腔のラインに隠れます。
最善を尽くしたつもりでも、反省することもあります。
皮膚外科の道は深遠です。
だからこそ、生涯をかけてやる価値があるのです。
【注 意】
粉瘤に発赤・腫脹などの炎症所見がある場合は手術の時期ではありません。
なるべく早く地元の病院(皮膚科・形成外科・外科など)を受診してください。