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多血小板血漿療法(PRP) -実践編-
2014-07-27 UP! カテゴリー:W-PRP, 診療だより
多血小板血漿療法(PRP)を希望されるかたが多いです。
ゴルゴライン、ほうれい線、マリオネットラインが気になる方にとても
よい治療です。開院して6年間、ずっとPRP療法を行っています。
開院当初にくらべ、内容を少しずつグレードアップしています。ときどき、自分の血液を採血して、PRPのよりよい条件を確認しています。
PRP療法は血液を遠心分離することで、血小板を分離、活性化させることが
ポイントです。血小板が血球成分のなかで最も小さいことを利用します。
「美しい人体図鑑」笠倉出版社より血液を分離した状態です。
遠心分離する条件はそれぞれのクリニックで異なります。活性化した血小板を組織に注入することで、シワ、肌質が改善されます。
古い組織破壊を促すために、ごくわずかの赤血球を入れます。
分葉核球が多いと腫れ、発赤の原因となるので注意します。PRP療法は分離する段階からいくつものコツがあり、このステップを慎重に
行います。取り出した血小板を活性化させるために、塩化カルシウムを入れます。
塩化カルシウムの濃度を変えて、入れます。時間が経過すると、採血管の内溶液の一部がゲル化してきます。
塩化カルシウムの濃度が高いほど、ゲル化が早いのがわかります。完全にゲル化してしまうと、撹拌してももとの状態にはもどりません。
PRP療法は、手際よく行うことが大切なことがお分かりだと思います。
血小板の適切な分離(当院は2回遠心分離法)、スピーディーな処置が必要です。
なつかしい患者さんが来院されましたのでご報告。
以前にもブログで紹介した患者さんです。48歳の素敵な女性です。
ほうれい線、とくに口角外側の線が目立つことを気にされていました。一度、ヒアルロン酸注入を行いました。
鼻下のほうれい線は改善しましたが、口角外側の線はもうひとつでした。
この部位は治療に難渋します。PRP療法をお勧めして、実際に行いました。
3ヵ月後くらいより、実感できる効果が出てきたそうです。効果がじわじわと出てくるので、周囲の人には気づかれなかったそうです。
PRP療法の大きな特徴ですね。お願いしてお写真を撮らせていただきました。
ほうれい線を触らせて頂きましたが、ヒアルロン酸を大量に注入したときのような硬さは
まったくなく、ほんとうに自然な肌触りでした。これからも、よりよい治療を提供できるクリニックであり続けたいと思っています。