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光治療 フォトRF -常識は非常識なり-
2015-04-23 UP! カテゴリー:しみ フォトRF, 診療だより
光治療はフォトフェイシャルという名称で美容皮膚科を中心に広まっています。
私もとてもよい治療だと思います。
患者さんの反応は分かれます。
「6回コースを受けたが変化がなかった」
「10回の治療受けたが、先生と話たのは最初の1回だけ」フォトフェイシャルをコースで提供されるクリニックが多いようです。
1回では効果がなく、だんだんよくなるから・・・。本当でしょうか?
私の経験ではシミに対して光治療が効果を発揮するのは最初の1~2回です。
3回してとれないシミはQスイッチレーザーに切り替えたほうがよいでしょう。ブログに協力して頂いた患者さんに感謝します。
美容皮膚科の先生がた、診断わかりますか?
雀卵斑(ソバカス)に肝斑を併発しています。
30歳代後半以降の色素斑で、一つだけの疾患は少ないです。
老人性色素斑と肝斑の併発、雀卵斑と老人性色素斑の併発などなど。
この患者さんの治療は?
まず、スキンケア指導、トラネキサム酸内服で肝斑を改善させます。
ある程度肝斑が落ち着いた段階で雀卵斑の治療を行います。肝斑にも光治療が効くとの報告もありますが、私は懐疑的です。
肝斑に伴った老人性色素斑が改善することで肝斑が薄くなったように見えるのでしょう。ソバカスに光治療はとても効果的です。
光治療は出力設定に最大のコツがあります。
シミがある程度濃くなるように照射します。
照射して時間を経過してから濃くなるケースも多いのがやっかいです。スタッフにおまかせ照射では10回施行しても効果はでないでしょう。
多くの美容皮膚科がそうです。やりすぎもよくありません。
このさじ加減にドクターの腕がでます。ソバカスは1回でもこのくらいよくなることが多いです。
このかたは肝斑が少し濃くなってしまいました。反省点です。シミ治療は診断、根拠のある治療、患者さんのケアなど、
この三拍子がそろうと無敵です。がんばってシミを退治しましょう!