診療だより
カテゴリー一覧
眼瞼下垂
-
眼瞼下垂手術 -20代の手術-
2016-06-29 UP! カテゴリー:眼瞼下垂, 診療だより
20歳代で、すでに眼瞼下垂の症状が出現している方もいます。リスクファクターとして、
〇アトピー性皮膚炎
〇花粉症などでまぶたを頻繁に擦る
〇ハードコンタクトレンズを10歳代から使用している
などがあります。
比較的早期から、眼瞼下垂の症状がでることがあるので注意が
必要です。今回は、若年者の眼瞼下垂症についてです。
ブログに協力くださった患者さまに深謝いたします。
23歳の女性です。アトピー性皮膚炎があります。
以前に比べると、目が小さくなった気がすると。
アイプチでまぶたがかぶれて、とてもつらそうです。
頭痛、肩こり、眼の奥が痛いなど複数の症状があります。一重瞼の方は、潜在的な眼瞼下垂があると私は考えています。
眼窩脂肪を減量する、下横走靭帯を切断するなどの処置のみで
まぶたが軽くなります。一重瞼のかたに、美容外科でよく行われる切開式重瞼術を行うより、
眼瞼下垂手術を行うほうが、整容的にも機能的にもずっとよいです。手術のデザインがとても重要です。
ナチュラルラインを利用した無理のないデザインを選びます。
皮膚を切除した後、一つずつていねいに内部処理を進めます。
手術ベッドに起きた状態で、左右差がないことを確認します。
手術2週間後です。
左上眼瞼の腫脹が残るため、左の重瞼幅が広く見えます。
この時期は担当医を信じてもらうことが大切です。
眼が開けやすくなり、肩こりもなくなりました。
なんと、寝つきもよくなったそうです。交感神経の過緊張が改善 したのでしょうか。信州大学方式のみでは整容的に限界があるので、内部処理に工夫を施しています。
一重瞼の方でまぶたが重い、肩がこる、アイプチでかぶれるなどの症状がある人は、
眼瞼下垂手術を検討されてはどうでしょうか。