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眼瞼下垂手術 -Dr.柿﨑との邂逅-
2016-11-12 UP! カテゴリー:眼瞼下垂, 診療だより
名著「眼瞼下垂手術 -虎の巻-」で有名な愛知医科大学付属病院眼形成外科の
柿﨑裕彦教授の手術を見学する機会に恵まれました。柿﨑教授は日本の眼形成外科学会でも有名ですが、日本以上に米国、欧州で
ご高名が響き渡っています。愛知医科大学眼形成外科の教室にはフィリピン、韓国、台湾などアジア各国から
留学生が来ていました。話は変わりますが、
私は信州大学形成外科の先生より眼瞼下垂手術を学びました。
ずっとそれをベースに執刀してきましたが、行き詰ることがありました。京都府立医科大学眼科渡辺先生の手術見学をきっかけに眼科医が行う
眼瞼下垂手術に強く惹かれるようになりました。愛知医科大学付属病院の手術室です。広くホテルのように豪華です。
手術室の無影灯はマッケのLEDです。色が自然でとても素晴らしい。
柿﨑教授の眼瞼下垂手術を午前3件、午後2件の計5件も見学することができました。
眼科医は顕微鏡で下垂手術をされる先生もいますが、柿﨑先生は2.5倍ルーペで執刀。
柿﨑教授(中央)と記念写真。
柿﨑教授はごっついです。なんとベンチプレス日本記録保持者です。
本当に勉強になりました。
柿﨑教授は12mmの切開(場合によっては6mm)で挙筋腱膜前転術(短縮術)を行います。下横走靭帯などの開瞼抵抗と考えられる組織は解除しますが、lateral hornなどはあまり
切開しません。それで十分に下垂が改善されるのです。80歳近い女性の重度の眼瞼下垂が10mm足らずの小切開で劇的に改善したことは
とても衝撃的でした。「過ぎたこるは猶及ばざるが如し」
自分の手術を振り返り、そんな思いが過ぎりました。
自分が行う下垂手術を見つめなおす大変価値ある一日でした。
今後の手術にさっそく取り入れます。