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眼瞼下垂修正術 -5度目の正直-
2017-11-17 UP! カテゴリー:眼瞼下垂, 診療だより
当院は、眼瞼下垂手術を応用した他院眼瞼手術の修正を、
積極的に行っています。
今回、ご協力いただいた患者さんは33歳の女性です。
左眼のみ、という条件で承諾をいただきました。
27歳で大阪の美容外科で、部分切開による重瞼手術を受けた
ことから修正地獄が始まります。
重瞼線の陥凹が目立つため、大阪の別の美容外科で修正。
重瞼線下の皮膚が凹んでしまいました。
大阪のさらに別の美容外科で、凹んだ部位に脂肪移植を受け
ましたが、もっこりとし過ぎたと。
また別のチェーン美容外科大阪院で脱脂術を受けるが、逆に
凹みが気になるようになりました。
こうなると「いたちごっこ」です。
最初に手術を受ける病院が、 いかに大切か!!
当院、初診時のお写真です。
眼を閉じると、重瞼線が凹んでいます。
これだけ複数回の手術を受けていると、挙筋腱膜が傷ついて
いないか心配です。
なんとなく瞼が重そうにも感じます。
手術デザインです。凹んだ重瞼線を切除します。
皮膚と眼輪筋を切除して驚きました!
いきなり瞼板が露出したからです。
瞼を挙げる挙筋腱膜が全長にわたって切られています。
何回目の手術で切られてしまったのでしょうか?
挙筋腱膜を探し出します。
挙筋腱膜を前転したところです。
挙筋腱膜を、適正な位置に瞼板固定します。
手術終了の直後です。おつかれさまでした。
手術6日目に抜糸しました。
修正手術は通常より腫れが目立ちます。
抜糸時の写真。
この時期は担当医を信じてもらいます。
手術3ヵ月後です。向かって左が手術前、右が手術後です。
両眼が開けやすくなり、重瞼線の凹みも目立たなくなりました。
今回の患者さんを通して、最初の手術がとても大切であることがわかります。
眼瞼の手術を行う美容外科医のなかには、眼瞼の構造を熟知していない
ドクターも多くいます。
だからこそ、このような不幸な患者さんが出てくるのです。
担当医選びがとても重要です。
担当医との相性もありますので、
まずは、よいかなと思った医師の診察を受けてください。
すぐに手術を勧める医師には、注意が必要ですね。
とくに、大手はカウンセラーがクセモノです。くれぐれも注意してください!