診療だより
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眼の下のクマ ーその5ー 剥離が大切
2024-03-26 UP! カテゴリー:経結膜脱脂, 診療だより
眼の下のクマ治療、いろいろあります。
経結膜脱脂術(まぶたの裏からの脱脂)は
傷が残らないので、とても人気が高いです。
最近、経結膜脱脂術+脂肪注入セットで
提供するクリニックが増えています。
知り合いの眼形成外科医はそのような風潮を
ばっさりと切り捨てます。
「眼の下の脂肪を抜いて、太ももから脂肪
吸引して下まぶたに入れる。バカじゃない
のか」と。
眼の下のクマは、眼輪筋が緩くなり突出した
眼窩脂肪が下まぶたの強固な靭帯で
ブロックされ、陰影ができた症状です。
眼の下のクマ治療は、脱脂して下まぶたの
靭帯を緩くすることが合理的です。
今回は44歳の患者さまにご協力頂きました。
ありがとうございます。
眼の下のクマ(baggy eyelids)
①まずは眼窩脂肪を摘出します。
取り過ぎないことがコツ。
②次に、影を作る原因となる靭帯(TTL)を
緩くします。
Plastic Surgery PRINCIPLES AND PRACTICE
PART Ⅷ Esthetic Surgery より引用
摘出した眼窩脂肪です。
脱脂+靭帯剥離した直後です。
手術前(左) 手術1年4ヶ月後(右)
この患者さまは、ヒアルロン酸、PRPなど
の追加治療は何もしていません。
tear troughの原因となる靭帯を緩めれば、
脱脂術のみで良好な形態になります。
解剖学的に理にかなった手術をすれば
よいのです。
ルーチンで脂肪注入をするのはナンセンス
ではないでしょうか?
何よりも手術料金が跳ね上がりますよね
(涙)
あっ、それが目的か!!
経結膜脱脂術の基本は程ほどの脱脂と
靭帯を緩める操作です。