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診療だより

診療だよりの記事一覧

  • 山本美容塾 鼻形成

    2012-09-10 UP!     カテゴリー:その他, 診療だより

    夏の終わりに杉並区にある美容の虎の穴、山本塾に参戦しました。
    テーマは鼻形成です。
     
    鼻は積極的には手がけていないため休戦しようとしたところ塾長から
    いいもの見せてやるからとにかく来い、と伝令がありました。
     
    この日は4例の鼻手術がありました。
     
    1例目はプロテーゼによる隆鼻と鼻尖部形成(軟骨縛り)。
    2例目は鼻尖部形成。
    3例目はプロテーゼ入れ替え、片側の鼻翼挙上、鼻尖部形成。
    4例目は鼻腔内でのX plasty。
     
     
    3例目の症例写真です。

     
    上の写真からいろいろなことが推測されます。
    おそらくL字型のプロテーゼが挿入されているがデザインミスで
    偏移してアップノーズ(鼻先が上を向く)になっている。
     
    正面からですと分かりにくいですが左鼻翼が右より下がっている
    のも気になります。
     
    山本塾長は患者さんを目の前にしてその重瞼は中国製だな、と看破。
    患者さんも素直に「はい、中国で美容整形手術を受けました」と。
     
    確かに重瞼線が不自然に凹んでいます。
    しかし、なぜ中国での手術と分かったのか?
     
    塾長曰く、中国での重瞼術は瞼板前脂肪などを切除して、瞼板をむき
    むきにするそうです。するとこのような陥凹して重瞼線になるそうです。
     
    鼻腔内を切開してプロテーゼを取り出します。確かに短い。
    片側の鼻腔内切開で抜去できますが、鼻尖形成もするため
    両側を切開しています。

     
    プロテーゼが短いうえに上端がしっかりと骨膜に固定されて
    いないため、プロテーゼが上方に偏移して鼻尖が上を向いて
    しまったのでしょう。左鼻翼の変形もその影響でしょうか。
     
    余談ですがプロテーゼは骨膜固定が基本です。
     
    私はプロテーゼによる隆鼻術を受けたいろいろな患者さんの鼻根部を
    触らしてもらっていますがほとんどの人がぐらぐらと動きます。
     
    プロテーゼをしっかりと骨膜に固定している美容外科医は案外と少ないの
    ではないでしょうか?
     
    ちなみにこの患者さんはプロテーゼの入れ替え予定でしたが、左鼻翼挙上
    と鼻尖形成(軟骨しばり)のみで随分ときれいな鼻になったため、プロテーゼ
    を入れずにすみました。素晴らしい!異物はないほうがよい。
     
    4例目は鼻腔内のX plasty 。ちょっとした小鼻縮小に向いています。
    傷が外につかないのが最大の魅力です。

     
    この術式は美容外科の重鎮、セブンベルクリニックの渡辺純至先生が考案された手術です。
    簡単そうですが皮弁の回転方向などいくつかのコツがあります。
     
    侵襲が少なく、ちょっと変わるような手術が私も大好きです。
    塾長が私を呼んだ理由が分かりました。
     
    山本塾長を囲んで。塾長は4件の手術で少しお疲れです。
    今回は女医さんの参加が多かったですね。みんな美人だな~。

     
    11月は塾長をリーダーとして中国大連へ美容解剖セミナーに行ってきます。
    さんまさんのテレビ番組でも有名なカリスマ美人女医あきこ先生も参戦です。
    もちろん私も特攻隊長として突撃します。
     
    東急ハンズで突撃ラッパを探してまいります。

  • 第27回 日本皮膚外科学会総会

    2012-09-02 UP!     カテゴリー:その他, 診療だより

    9月1日~2日は盛岡にいました。

     
     
    盛岡が生んだ偉大なる歌人、石川啄木。
     
    ふるさとの 山に向ひて 言ふことなし
    ふるさとの山は ありがたきかな
     
    第27回日本皮膚外科学会総会(岩手医科大学主催)に出席しました。
    この学会は日本中から皮膚外科のスペシャリストが集います。
     
    「サージトロン・デュアル(dual EMC)を用いた皮膚外科手術への応用」
    サージトロンを使用した眼瞼下垂手術、経結膜的除脂術について発表しました。
     
    発表はなかなか好評のようで数名のドクターからきれいな手術してますね、との言葉を
    頂きました。
     
    現在は美容外科も手がけていますが私は皮膚外科医です。
    この学会は皮膚についての手術治療学が学べる場所なのです。
     
    この学会で学び日々の外来手術に応用していることがたくさんあります。
    敬愛する松永 純先生のHorizontal Square Buried Suture(HSBS)もその一つです。

    Dermatol Surg 31:5:May 2005 より引用
     
     
    丸く切除した創がドッグイヤー(創両端の膨らみ)を生じないように縫合する方法です。
    顔のほくろ切除などにとても有用です。
     
    ある意味、松永 純先生は天才肌なのです。
    年に1回、こうした天才皮膚外科医たちと語りあう。なんて素敵なひと時なのでしょう。
     
    学会初日の夜は懇親会があります。よく学び、よく遊ぶ。
    懇親会だけで終わるようなひ弱な先生はここにはいません。
     
    盛岡の夜の街で熱く語り合います。さあ、私はどこでしょう。
    この中には天才ドクター松永 純先生もいますよ。

     
    しかし、みんなお酒が強い。本当に強い。
    南部美人、浜千鳥、七福神など岩手県の美味しい日本酒がどんどん空になっていきます。
     
    皮膚外科の仲間は肝胆相照の仲です。来年は滋賀県で再会です。

  • ルビーレーザー ていねいに治療すること

    2012-08-05 UP!     カテゴリー:しみ(ルビーレーザー), 診療だより

    しみ、アザにダントツの効果があるQスイッチルビーレーザー。
     
    ルビーレーザーはQスイッチレーザーのフェラーリです。
    フェラーリ同様とてもデリケートです。定期的なメンテナンスが必要です。
     
    光軸のズレ、レーザー発振の強度などを詳細にチェック。

     
     
    専用の機器を用いてレーザー出力を確認します。

     
     
    夏にのしみ治療は可能ですか? こんなお問い合わせが多いです。
     
    老人性色素斑の治療は夏でもまったく問題ありません。
    ただしそばかす(雀卵斑)は別です。
     
    そばかすはフォトRFとQスイッチルビーレーザーのコンビネーション治療を行います。
     
    そばかすはかなり特殊な色素斑です。
    しっかりと遮光しないと再発しやすいのです。そばかす治療は夏を避けたほうが賢明です。
     
    さあ、私はなにをしているのでしょう?

     
    私はかなり強いパワーでルビーレーザーを照射します。
    炎症後色素沈着? 気にしなくてよいです。いずれ必ず消退します。
     
    しみ、アザ治療に関しては秘伝葛西流の他院とは一味違った照射法を行っています。
     
    ADM(後天性真皮メラノサイトーシス、両側性遅発性太田母斑様色素斑)など広範囲に
    照射する治療ではレンズに表皮が付着します。
     
    そのままの状態で治療を続けると照射パワーのムラが生じるので大変です。
     
    治療中はこまめにレンズへの付着物をふき取ります。

     
     
    優れたレーザー機械を用い、患者さんの肌の状態に合った適切な照射条件でレーザー照射する。
    これがレーザー治療のポイントです。
     
    要するに手間をかけてドクター自らが頭を使って治療する、ということです。

  • シルエットリフト 3D リフト

    2012-07-21 UP!     カテゴリー:糸によるフェイスリフト, 診療だより

    スパルタ指導で有名な美容の虎の穴にて。
    出来の悪いやつは塾長から頬をひっぱ叩かれます。
     
    マリオネット~ほうれい線のスレッドリフトのおさらいです。
    (スレッドリフトとは特殊な糸によるシワの引き上げ治療のことです。)
     
    二子玉川(東京)で絶大な人気を誇るあきこクリニックの田中亜希子先生が特別指導。
    今までに手がけた美容手術症例が5万例以上というから驚きです!
     
    亜希子先生は翌週も八重洲で100人のドクターの前で3D リフトのライブセミナーを敢行。
    手術は上手い、酒も強い、そして東大医学部卒、おまけに美人?
     
    スレッドリフトにも様々な種類があります。
    今回は双方向にコーンが4個ずつ配置された3Dリフト(完全吸収性)を使用。

     
     
    マリオネットライン(頬部と顎の境界のシワ)の引き上げに1本、
    頬部上部の膨らみを形成するのに1本、片側 計2本を使用。

     
     
    縦方向への引き上げでほうれい線~マリオネットラインを
    引き上げます。

     
     
    横方向への引き上げで頬部にボリュームをつけます。

    (Silhouettelift 3D lift Dr.Roberto スライド資料より引用 )
     
     
    下の写真のように糸を通しました。
    フェイスリフトを併用したため横方向のデザインは変則です。

     
     
    従来のように側頭筋膜に固定はせず脂肪層にフリーの状態で引き上げが可能。
    顔の反対側を私も実際に施術しましたが自然にしわが上がる感じが素敵です。
     
    効果は約18ヶ月と長く持続するとメーカーサイドは言っていますがどうでしょうか。
     
    糸、コーンとも完全吸収性であり、筋膜固定しないので不自然なつっぱりがないなど
    安全性が高い施術だと思います。
     
    なかなかお勧めの施術です。
     
     
    この日も全国から美容の猛者が集いました。私も負けませんよ!
    さあ、あきこはどこだ?(ヒント ピンクの手術着)

  • レーザー脱毛 男の口ひげ

    2012-07-05 UP!     カテゴリー:レーザー脱毛, 診療だより

    う~ん、マンダム。ちょい痛いです。スタッフに顔を脱毛してもらっています。

     
     
    最新の脱毛レーザー機で口周りのお手入れ。
    ほとんどヒゲがなくなりましたがまだまだ抜けない部位があります。
     
    写真でレーザー脱毛しているオトガイ付近です。
    この部分はかなり脱毛に手こずります。
     
    今回は皮毛角について。
     
    第111回日本皮膚科学会総会のモーニングセミナーで葛西健一郎先生の脱毛理論を
    聴講する機会に恵まれました。
     
    葛西先生のご講演より。
    「脱毛の要因には毛の太さ、密度、毛周期などあるが、皮毛角(毛が生える角度)が
    かなり重要なファクターである。しかしながら脱毛の成書ではまったくそのことは触れら
    れていない!」
     
    講演を聞いてなるほどと思いました。
    私も最近は男性の口周りのひげ脱毛を積極的に行っています。
     
    潜在的なニーズはかなり多いと思います。
    本当にメンズエステでヒゲは抜けるのかな~。
     
    数回のレーザー脱毛でかなり薄くなります。
    なかなか抜けてくれないヒゲがあるのです。それがオトガイ部周囲です。
     
    よく観察するとこの部位では毛が皮膚と垂直方向に生えています。
    ここが肝です。
     
    レーザー照射のイメージ図です。皮毛角が大きい(右図)ほど光エネルギーがロスします。

     
     
    皮毛角を30度と60度で比べます。バルジ領域の毛幹細胞を青色で示しました。
    青色で示されたの毛幹細胞が破壊されれば脱毛できるわけです。
     

     
    三角形のおさらい。毛幹細胞を縦・横方向に分解します。
    縦方向はレーザーエネルギーが素通りすると仮定すると、熱エネルギーが有効なのは
    横方向のベクトル成分です。

     
    皮膚を通過した熱エネルギーを1とすると
    皮毛角30度での有効成分は√3÷2=0.866・・・、60度では0.5となります。
     
    皮毛角60度では30度の毛に比べ受け取る熱エネルギーが57~58%しかないのです。
    皮毛角60度の毛を脱毛しようとすれば30度の毛より1.7倍以上の照射エネルギーが必要になります。
    1.7倍!!
     
    以上より皮毛角が大きい毛の脱毛治療が容易でないことが理解できます。
    表皮にダメージなくハイパワー照射する、ロングパルスヤグレーザーの出番です。

     
    脱毛も本気ですると奥が深く、興味深いです。
    シミ、脱毛は治療結果が明らかなので誤魔化しがききません。
     
    そういう治療を高いレベルで追及していきます。
     
    追記
    脱毛における皮毛角について葛西形成外科 葛西健一郎先生より多大なアドバイスを頂きました。
    この場を借りて御礼申し上げます。

  • レーザー脱毛 女性のうぶげ

    2012-07-01 UP!     カテゴリー:レーザー脱毛, 診療だより

    脱毛治療が進歩した現在でも脱毛が難しい毛が存在します。
     
    産毛(うぶげ)と皮毛角(ひもうかく)が大きい毛です。
     
    今回は産毛の脱毛治療について私なりの見解を述べます。
     
    産毛の脱毛治療には高いエネルギー照射が必要です。
     
    産毛は毛が細く、メラニン含有量が少ないからです。
    そのため十分な熱エネルギーが毛の周囲に伝導しにくいのです。
     
    毛疱組織の熱緩和時間が40~100msec と概算すると、脱毛レーザーの理想的な
    パルス照射時間は10~50msec くらいとされています。

    「スキルアップ皮膚レーザー治療」より引用
     

     
    繰り返しますが、産毛治療にはは高い照射エネルギーが必要です。
     
    問題はパルス照射時間です。
    細い毛は標的の体積が小さいので、照射時間を短くして熱伝導による損傷範囲を小さくすべきとの意見もあります。
     
    産毛治療で照射時間を短くして毛包周囲組織まで破壊できるか?
    産毛治療で照射時間を長くして何か大きなトラブルが生じるのか?
     
    どなたか教えて下さい。
     
    Gentle LASE 脱毛レーザーでよく見られる産毛の剛毛化現象について。
     
    Gentle LASE のパルス照射時間が3msec と短いこと、アレキサンドライトという波長の特性上
    あまり高いエネルギーを照射できない(熱傷リスクのため)ことが致命的な原因なのでしょう。
     
    つまり、低い照射エネルギーと短いパルス照射時間のため産毛の毛幹細胞を破壊することが
    できず、中途半端な熱エネルギーで産毛を刺激してしまうことが剛毛化の要因と想像できます。
     
    毛のStem cell(毛を作る細胞)は毛包の最外層にあるので脱毛治療にはある程度長い照射時間が
    必要なのです(下の図を参照して下さい)。

    Asclepion社 学術参考資料より
     
    経験から産毛の脱毛治療では高い照射エネルギーと長いパルス照射時間が必要な
    気がします。
     
    アレキサンドライトレーザーであまりにも高いエネルギーを照射すると表皮が損傷します。
    産毛脱毛はダイオードレーザー、Nd:YAG(ヤグ)による治療が理にかなっています。
     
    現在、私は女性の口周りの産毛を主にヤグレーザーを用いて治療しています。
    Nd:YAGはメラニンの吸収率が落ちますが、その表皮ダメージが少ないのです。
     
    レーザー波長の一長一短を上手く利用するのでレーザー脱毛のコツなのでしょう。
    よい条件を選択すればそれなりの反応がでます。
     
    またレーザー脱毛は最短で脱毛するのがよいと悟りました。
     
    不十分な熱エネルギー供給で脱毛治療をだらだらと繰り返すうちに軟毛化が進むと
    ますますレーザーでの治療が難しくなるからです。エステでの脱毛がそうです。
     
    最後に光脱毛について。
     
    光脱毛では下の写真のような女性の口周りの産毛は絶対に抜けません。
    RF(高周波)を併用しても同じ結果です。

     
    光脱毛で口周りの産毛が一時的に減ることがあります。
    産毛が抜けたのではなく皮膚より上に伸びている産毛が焦げたのにすぎません。
     
    脱毛したのではなく、焦がしたのです。
     
    理にかなったレーザー機種を用いて理にかなった脱毛治療を行う。
    これが産毛脱毛のコツではないでしょうか。
     
     
    参考文献
    渡辺晋一. レーザー脱毛. Aesthetic Dermatology. 2003; 13

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