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第35回日本美容外科学会
2012-10-13 UP! カテゴリー:その他, 診療だより
グランドプリンスホテル高輪(品川)で第35回日本美容外科学会総会が
開催されました。
形成外科医が中心となった美容外科学会(JSAPS)です。
朝8時15分の教育講演から夕方6時までのイブニングセミナーまでがっつり
聴講しました。あっという間に一日が過ぎました。
特に聴きたかったのがシンポジウム1 「美容外科術後変形の二次修正」
重瞼術後変形の修正術 鶴切 一美先生(つるきり形成・皮フ科)
眼瞼下垂症術後変形の二次修 松尾 清教授(信州大学形成外科)
外鼻形成術後変形の修正術 大竹 尚之(聖路加国際病院形成外科)
などそうそうたる先生がたのシンポジウムです。
どの演題もスライド写真が多く、それぞれの先生の術式選択の基準が分かり
やすく、自分自身の術式を振り返るよい機会でした。
鶴切先生は日本の重瞼術のパイオニアです。
挙筋腱膜と睫毛側眼輪筋との密な縫合で修正を行っていました。
切開式重瞼術は単純なようで、固定法にも多くのバリエーションがあります。
眼輪筋と瞼板前組織を固定する、眼輪筋を瞼板に縫い付ける、はたまた
睫毛側真皮と挙筋腱膜を縫合するなど。
松尾教授は神経生理学にもとずく下垂修正のお話でした。
内容のレベルがすさまじく高く理解するのにかなり苦労しました。
上眼窩縁外側の骨きりには驚きました。
個人的な経験ですが眼瞼下垂手術そのものは上手く行ったのにもかかわらず、
皺眉筋付近の過緊張を訴える症例に遭遇したことがあります。
フロアーで松尾教授に挨拶させて頂き、そのことを直接相談しました。
瞼板前ミュラー筋の処置を行うことで予防できるそうです。
瞼板前ミュラー筋とは?? 眼瞼下垂、奥深し、です。
「脂肪移植における移植組織の最適化について」 吉村光太郎先生(東大形成外科)
脂肪移植の理論がとても分かりやすかった。脂肪細胞と脂肪幹細胞の比率の問題。
脂肪細胞は死に脂肪幹細胞が生きる、生着というよりは再生ですね。
パネルディスカッション1-Ⅱ 「日本人に適した美容外科手術 隆鼻術」
これも興味深く濃い内容でした。鼻を得意とする4人のドクターの講演でした。
4人とも見事に意見が違う。I型のシリコンインプラントとL型シリコンの適応、
シリコンインプラントと自家組織の選択などディスカッションが尽きませんでした。
鼻尖部の細工については特に意見が大きく分かれていました。
鼻形成に関してはまだまだ議論の余地が多く残されているのを実感しました。
日本の重瞼術のパイオニア、鶴切一三先生。
日本形成外科学会の大御所、鬼塚卓彌先生。
実は鬼塚先生とはちょっとした思い出があるのです。
私が岡山大学6年生の夏に昭和大学形成外科へ見学させてもらいました。
当時教授であった鬼塚先生の口唇口蓋裂の手術を続けて2例見学できたのは貴重な体験です。
鬼塚先生にその話をしたらなつかしいな~と微笑んでおられました。
日本美容外科学会理事長の保阪義昭先生。山本塾長が保阪先生と大変仲がよく、
いっしょにお写真を撮らせて頂きました。
実は保阪先生とも楽しい思いで話があるのです。また次回のお楽しみに!
日本美容外科学会に参加して自分の方向性がより鮮明になりました。
11月から「皮ふ科SSクリニック」は「SSクリニック」に変わります。
皮膚外科・美容外科により先鋭化していきます。 -
ほくろ治療 今さら思う
2012-10-08 UP! カテゴリー:ほくろ, エルビウムヤグレーザー, 診療だより
エルビウムヤグレーザーを購入して2年以上が経ちました。
炭酸ガスレーザーを使うことはほとんどなくなりました。
血管拡張性肉芽腫、陥入爪で爪甲矯正術を行う時くらいでしょうか。
ほくろ治療で大活躍のエルビウムヤグレーザー。
炭酸ガスレーザーより10倍水分吸収が高いです。 ↓
エルビウムヤグレーザーで組織を削ると焦げません。
水への吸収が10倍だとなぜ焦げない?
北野幸恵先生とこの件についてお話させて頂いた事があります。
この事を追求しているうちにランベルト・ベールの法則にたどり着いたそうです。
ランベルト・ベールの法則とエルビウムヤグレーザーがどう関係あるのか?
分からないまま時間が流れました。
千歳台きたのクリニック(北野 幸恵院長 www.kitanohifukeisei.com )のブログ
皮膚の歳時記にこのことについての説明がありました。
目からうろこが落ちる思いで読みました。
北野先生の快諾を得ましたのでかなり簡略化して書きます。
ランベルト・ベールの法則
法則は対数関数で示されるので割愛します(以前のブログを参照して下さい)。
「吸収係数」と「一定量のエネルギーが減衰する距離」は反比例の関係にある。
この法則から吸収が10倍よいと同じ量の光エネルギーが組織に吸収されるまでに
進む距離は10分の1になります。
エルビウムヤグレーザーはエネルギーが小さいボリュームに凝縮されるので、水分子が
ごく短時間に蒸発し、蒸散します。だから焦げないのです。
これに比べ炭酸ガスレーザーはエネルギーがより大きい組織に分散吸収されるので、
温度上昇が非常に緩やかです。照射を重ねることで周囲組織がじりじりと熱くなり
組織から水がなくなり、「焦げ」が始まるのです。
下の写真のような患者さんがよく来院されます。左頬部の凹み、何か分かりますか?
写真はほくろ治療後です(私が治療したわけではないですよ)。
このようにベテランの美容外科の先生が治療しても陥凹が残ることもあります。
ほくろを目立たなく治療することはあんがい難しいのです。
私の経験では陥凹が残りやすいのはおでこです。
上口部(鼻と唇の間)は治療後に盛り上がることがあるので注意が必要です。
ほくろは広く、なだらかに面として少しずつ削っていくと傷跡が目立ちにくくなります。
ほくろ治療でエルビウムヤグレーザーを好んで使用する理由はそのためです。
ほくろは一太刀で削るのではなく繊細に少しずつ削り取っていく作業に似ています。
彫刻に近いのかもしれません。
このような素敵な建造物も少しずつこつこつと作っていくしかないのです。
(写真はサクラダファミリア 2006.9.12 訪問 )
開業した今でも学問的興味をずっと持ち続け診療に打ち込む北野先生。
いやはや凄いお人だなと、今さらながら感じ入ります。
写真中央が北野幸恵先生(大阪のメディカルU&A セミナーにて)。
東京大学理科Ⅲ類卒業の才色兼備の素敵な先生です。
今回のブログはかなり北野先生のブログを真似しました。私に独創性はあまりないので。
北野先生、快諾して頂きありがとうございます。 -
シミの治療
2012-09-27 UP! カテゴリー:しみ(ルビーレーザー), 診療だより
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手術用ルーペ
2012-09-17 UP! カテゴリー:眼瞼下垂, 診療だより
眼瞼下垂症などミリ単位の手術をする時には医療用ルーペが便利です。
間違いなく手術のクオリティーが上がります。
今までも簡易なルーペを使っていましたが、メディカルU&A さんに新しい手術用
ルーペを注文しました。
ルーペで術野が2.5倍に拡大されます。メガネレンズも特別仕様。
横から見るとadidas のロゴが見えます。何気にスポーティーなのです。
毎日楽しく手術をしています。以前のルーペと比べるとより立体感を感じます。
最近は眼瞼下垂手術が多いのでこのルーペを重宝しています。
目を上げるための機能を目的とした眼瞼下垂手術、自然ですっきりとした重瞼ラインを形成する
美も考慮した眼瞼下垂手術。ハイブリッドな眼瞼下垂手術を提供したいです。 -
山本美容塾 鼻形成
2012-09-10 UP! カテゴリー:その他, 診療だより
夏の終わりに杉並区にある美容の虎の穴、山本塾に参戦しました。
テーマは鼻形成です。
鼻は積極的には手がけていないため休戦しようとしたところ塾長から
いいもの見せてやるからとにかく来い、と伝令がありました。
この日は4例の鼻手術がありました。
1例目はプロテーゼによる隆鼻と鼻尖部形成(軟骨縛り)。
2例目は鼻尖部形成。
3例目はプロテーゼ入れ替え、片側の鼻翼挙上、鼻尖部形成。
4例目は鼻腔内でのX plasty。
3例目の症例写真です。
上の写真からいろいろなことが推測されます。
おそらくL字型のプロテーゼが挿入されているがデザインミスで
偏移してアップノーズ(鼻先が上を向く)になっている。
正面からですと分かりにくいですが左鼻翼が右より下がっている
のも気になります。
山本塾長は患者さんを目の前にしてその重瞼は中国製だな、と看破。
患者さんも素直に「はい、中国で美容整形手術を受けました」と。
確かに重瞼線が不自然に凹んでいます。
しかし、なぜ中国での手術と分かったのか?
塾長曰く、中国での重瞼術は瞼板前脂肪などを切除して、瞼板をむき
むきにするそうです。するとこのような陥凹して重瞼線になるそうです。
鼻腔内を切開してプロテーゼを取り出します。確かに短い。
片側の鼻腔内切開で抜去できますが、鼻尖形成もするため
両側を切開しています。
プロテーゼが短いうえに上端がしっかりと骨膜に固定されて
いないため、プロテーゼが上方に偏移して鼻尖が上を向いて
しまったのでしょう。左鼻翼の変形もその影響でしょうか。
余談ですがプロテーゼは骨膜固定が基本です。
私はプロテーゼによる隆鼻術を受けたいろいろな患者さんの鼻根部を
触らしてもらっていますがほとんどの人がぐらぐらと動きます。
プロテーゼをしっかりと骨膜に固定している美容外科医は案外と少ないの
ではないでしょうか?
ちなみにこの患者さんはプロテーゼの入れ替え予定でしたが、左鼻翼挙上
と鼻尖形成(軟骨しばり)のみで随分ときれいな鼻になったため、プロテーゼ
を入れずにすみました。素晴らしい!異物はないほうがよい。
4例目は鼻腔内のX plasty 。ちょっとした小鼻縮小に向いています。
傷が外につかないのが最大の魅力です。
この術式は美容外科の重鎮、セブンベルクリニックの渡辺純至先生が考案された手術です。
簡単そうですが皮弁の回転方向などいくつかのコツがあります。
侵襲が少なく、ちょっと変わるような手術が私も大好きです。
塾長が私を呼んだ理由が分かりました。
山本塾長を囲んで。塾長は4件の手術で少しお疲れです。
今回は女医さんの参加が多かったですね。みんな美人だな~。
11月は塾長をリーダーとして中国大連へ美容解剖セミナーに行ってきます。
さんまさんのテレビ番組でも有名なカリスマ美人女医あきこ先生も参戦です。
もちろん私も特攻隊長として突撃します。
東急ハンズで突撃ラッパを探してまいります。 -
第27回 日本皮膚外科学会総会
2012-09-02 UP! カテゴリー:その他, 診療だより
9月1日~2日は盛岡にいました。
盛岡が生んだ偉大なる歌人、石川啄木。
ふるさとの 山に向ひて 言ふことなし
ふるさとの山は ありがたきかな
第27回日本皮膚外科学会総会(岩手医科大学主催)に出席しました。
この学会は日本中から皮膚外科のスペシャリストが集います。
「サージトロン・デュアル(dual EMC)を用いた皮膚外科手術への応用」
サージトロンを使用した眼瞼下垂手術、経結膜的除脂術について発表しました。
発表はなかなか好評のようで数名のドクターからきれいな手術してますね、との言葉を
頂きました。
現在は美容外科も手がけていますが私は皮膚外科医です。
この学会は皮膚についての手術治療学が学べる場所なのです。
この学会で学び日々の外来手術に応用していることがたくさんあります。
敬愛する松永 純先生のHorizontal Square Buried Suture(HSBS)もその一つです。
Dermatol Surg 31:5:May 2005 より引用
丸く切除した創がドッグイヤー(創両端の膨らみ)を生じないように縫合する方法です。
顔のほくろ切除などにとても有用です。
ある意味、松永 純先生は天才肌なのです。
年に1回、こうした天才皮膚外科医たちと語りあう。なんて素敵なひと時なのでしょう。
学会初日の夜は懇親会があります。よく学び、よく遊ぶ。
懇親会だけで終わるようなひ弱な先生はここにはいません。
盛岡の夜の街で熱く語り合います。さあ、私はどこでしょう。
この中には天才ドクター松永 純先生もいますよ。
しかし、みんなお酒が強い。本当に強い。
南部美人、浜千鳥、七福神など岩手県の美味しい日本酒がどんどん空になっていきます。
皮膚外科の仲間は肝胆相照の仲です。来年は滋賀県で再会です。
当医院は『予約制』です。お問い合わせ・診療のご予約はこちら 受付可能時間=診療時間 TEL 052-332-7870
診療時間
当医院は『予約制』です | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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AM 10:00 - PM 1:00 | ○ | ○ | ○ | / | ○ | ○ |
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○…通常診療
☆…手術/レーザー治療(フォトRFなど)/ヒアルロン酸/ボトックス治療など