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診療だより

診療だよりの記事一覧

  • マスターたちとの日々 その1

    2009-10-23 UP!     カテゴリー:その他, 診療だより

    岐阜市の市田クリニックをご存知ですか?

    美容外科のクリニックさんです。院長の市田正成先生の技量には定評があります。
    岐阜市の郊外ですが東京、関西、九州方面からも患者さんが来られます。

    私も勤務医の時に見学させて頂いたことがあるのです。
    その時、市田先生は60歳くらいだったと思いますが、細かい手術を寸分のくるいなく執刀する様子はまさに匠の技でした(確かその時はtatoo切除後の植皮術、重瞼術、眼瞼下垂手術を見学したのを覚えています)。
     
    勤務医の頃に手術見学した際のツーショットです。
    私の右手と市田先生の左手に注目してください! 何かわかりますか?
    チューイングガムの紙でできた鶴です。
    片手だけでチューイングガムの紙で鶴を折る、これは最高の外科手術トレーニングです。
    市田先生の書物に書いてあり、一時期はまりました。そのことに触れたら、皮膚科医でそれやってる先生は珍しいな~、先生すごいよ、とほめて頂きました。

    市田先生の著作 スキル美容外科 手術アトラスは凄い本です。
    特にシリーズ1の眼瞼編は何回も読み返しました。

     
    今回、第3弾の鼻編が出版されたので早速購入しました。

     
    ヒアルロン酸隆鼻術についても書かれていました。
    私はある講習会で骨膜上にヒアルロン酸を注入する、と習いました。
    この本では注入レベルが皮下となっています。東海コラーゲン研究会での講師の先生も
    皮下に注入していました。

    ヒアルロン酸による隆鼻術は骨膜上の注入か、皮下注入か?

    私は最近では皮下へ注入しています。そのほうがより鼻筋が通る印象があります。
    ただし、あまり上方(眉毛側)まで注入しないように気をつけています。
     
    いかにも整形しました、というような鼻を作りたくは無いですよね。

  •  多血小板血漿療法 【W-PRP注入療法】

    2009-10-04 UP!     カテゴリー:W-PRP, 診療だより

    最も難渋する治療の一つが眼の下の小じわです。
     
    新しいタイプのヒアルロン酸であるリデンシティーもしくは多血小板血漿療法を行っています。
     
    多血小板血漿療法(W-PRP)はかなり普及されました。
    自分の血液を用いて肌の再生を促す、シワ・タルミの治療です。
     
    もともと血液に含まれている血小板や白血球は体にできたキズを治す働きをしています。
    その血小板と白血球を濃縮し併用して用いることで、ヒトが本来持っている自然治癒力・組織再生力を
    最大限に引き出します。
     
    自分の血液で自分の肌を再生させる、再生医療を応用した治療法といえます。
     
    当院での再生医療の手順について説明します。
     
    36歳のとてもチャーミングな女性です。眼の下のこじわを気にされて来院されました。

     
    特殊な採血管で採血します。この採血管1本で血液を9cc取ります。
    献血の400ccに比べるとわずかな血液量です。
     
    強く駆血しすぎると血球が破壊されカルシウムイオン濃度が高くなってしまいます。
    すでにこの時点から治療の仕上がりは影響されるのです。

     
    遠心分離機で血球成分と血漿を分離します。

     
    分離された状態です。ここからは採血管を振動させないよう慎重に取り扱う必要があります。

     
    血漿成分を1ccほど残します。ここに濃縮された白血球、血小板が凝集されています。
    血漿は上層からゆっくりと吸引していきます。撹拌させてしまうと効果が全くでません。
     
    *後輩ドクターより以下のような質問がありました。
    「遠心分離にかけると白血球、血小板などの血球成分もフィルター下の赤血球の層にいくのでは?」 
     
    下の試験管を良く見てください。中央に白い固まりがあります。
    これはフィコールのような分離フィルターです。これにより密度勾配遠心がかかり、白血球と血小板が
    白い分離フィルターより上の層にたまるのです。このフィルターがこの試験管のポイントです。


     
    塩化カルシウムが入ったスピッツに入れます。

     
    活性化されたW-PRPです。これは強力ですよ。

     
    30Gの針を用いて眼の下に注入します。注入点は3点、皮下脂肪のレベルに注入します。
    時間がたつにつれてゲル化が進むので、手早く正確に施術します。

     
    ガーゼを用いて顔の輪郭に沿って軽く押し広げます。強く押し付けるのもよくありません。
    この操作で仕上がりが左右されるほどです。

     
    施術直後の状態です。発赤が目立ちます。
    発赤は3日間くらいは目立ちますのでOLさんは週末の施術がよいでしょうね。
     
    W-PRP療法は下眼瞼の小じわよりはゴルゴラインのくぼみ、ほうれい線のほうが効果は高い印象を感じています。
     
    下眼瞼の小じわ治療として、
    W-PRP以外にもフラクセル照射、ペレブ(高周波治療)、リデンシティーなど多くの治療があります。
     
    侵襲が少なく、効果の持続期間がより長いのが良いのは言うまでもありません。
    これからもずっと眼瞼治療を追求していきます。

  • たかが粉瘤、されど粉瘤 season 2

    2009-09-24 UP!     カテゴリー:粉瘤, 診療だより

    前回は粉瘤 くりぬき法 season 3 を献上しました。
    しかし、粉瘤の全てがくりぬき法の適応ではありません。
     
    今回はメスでの切除縫縮のについてお話します。
     
    下の写真は足底の外傷性表皮嚢腫(粉瘤)のエコー像です。黒くぼんやりと写っているのが腫瘍です。
    足底の外傷性表皮嚢腫はエコー像がわかりにくいことが多いです。

     

    外傷性表皮嚢腫は壁が厚く周囲組織と癒着していることなどよりくりぬき法ではなく、
    メスでの切除を first choice としています。

     
    私は皮膚外科のプロフェッショナルです。最小切開を心がけます。

     
    病理組織で腫瘍が完全摘出できているのがわかります。通常の粉瘤と比べて内容物の密度が高く、
    嚢腫壁に virus 感染を示唆する所見があるのが特徴です。

     
    次の症例は右耳垂の粉瘤です。かなり大きくなっています。
    耳垂部の粉瘤は耳垂の両側(皮膚の表と裏)に癒着がある症例が多いです。

     
    表側の皮膚を含めて切除します。なかなか大変な手術です。

     
    もちろん完全摘出します。私はプロフェッショナルですから。

     
    皮弁を起こして欠損部を修復します。

     
    抜糸前の写真です。皮弁の血流に問題はありません。
    外観上も耳垂部輪郭の変形はさほど目立ちません。

     
    一口に粉瘤と言っても奥が深いですよ。
     
     
    【大切なお知らせ】
    耳の粉瘤はくりぬき法が不適です。メスによる手術をお勧めします。

  • 粉瘤 くりぬき法 season 3

    2009-09-17 UP!     カテゴリー:粉瘤, 診療だより

    粉瘤のくりぬき法の問い合わせが増えています。
    最近では滋賀県から患者さまが来られ手術しました。
     
    はっきり言います。
    くりぬき法はそれほど難しくないです!!
    ちょっとしたコツをつかんで、症例を選べば大丈夫です。
     
    くりぬき法は私のオリジナル技法ではありません。
    東京慈恵医科大学附属病院皮膚科の上出良一先生が最初に報告されたと記憶しています。
     
    私のブログは結構、皮膚科の先生方にも読まれているようです。
    くりぬき法を施行した日は手術室が粉瘤臭でもわ~っとします。
     
    そこで臭い分けということで全国の皮膚科の先生がたにもくりぬき法を施行して頂きたいと切に思い、
    再度くりぬき法について書く次第であります。

     
    背部の粉瘤です。上方に発赤があるのが気になります。
    炎症で周囲と癒着があるとくりぬき法では完全に摘出できないことがあるのです。

     
    このような症例ではまずエコー検査です。周囲組織との関係をくまなく観察しますが癒着を示唆する
    ひきつれ像はありません。また粉瘤の局在は浅く真皮内に限局しているのが分かります。

     
    4mmトレパンで発赤部をくり抜きます。

     
    内容物を出します。なんとも言えない臭いがたちこめます。

     
    ある程度、内容物が出し切るとCyst(嚢腫壁)が飛び出てきます。

     
     
    Cystを周囲組織から丁寧に剥離します。ここが一番のポイントです。
    Cystの一部をモスキートで保持し、眼科剪刃で鈍的に剥離すると上手くいきます。
     
    この際に2倍のルーペを使うとCystの輪郭がよく分かります。私は必ずルーペを使用します。
    このちょっとした手間が手術成績を大きく左右します。

     
    ぺしゃんこになったCystがきれいに出てきます。左側のセッシでつまんでいる部分が周囲組織(真皮)と
    Cystの境界です。必ずCystの底を確認します。

     
    もちろん、完全摘出です。

     
    摘出後はCystの残存がないかをルーペで確認します。

     
     
    夏は化膿するから手術しないほうがよいと言われる大先生がいるそうです。
    全くナンセンスです。私は季節に関係なく一年中手術しています。
     
    開業してから感染した症例は一例もありません。医学は進歩します。
     
    ゲンタシン軟膏を患部に塗って手術終了です。お疲れさまでした。翌日から入浴可です。

     
    病理組織検査で確認します。しっかりと取れているのが分かります。

     
    他の症例です。粉瘤が小さいとくりぬき法で病変のみがすっぽりと取れます。
    これはくり抜き法の極みですね。

     
    すべての症例でくりぬき法ができる訳ではありません。
    化膿して切開排膿されたことがある粉瘤はメスで切除したほうが無難です。
     
    下の病理写真を見てください。切開排膿した後にメスで切除摘出しました。
    Cystの周囲組織が瘢痕化しています。Cystと周囲組織が癒着するためくりぬき法では完全に
    取りきるのが困難です。症例の選択は重要です。

     
    くりぬき法は決して難しくありません。皮膚科の先生、がんばりましょう!
     
     
    【大切なお知らせ】
    化膿したことがある粉瘤はくりぬき法はできません。
    粉瘤の袋が周囲組織と癒着してしまうからです。メスでの切除しかできません。
     
    耳の粉瘤もくりぬき法は不適です。
     
    また、現在粉瘤が化膿して赤く腫れている状態なら、お近くの皮膚科で切開排膿処置を
    受けてください。その状態で当院を受診されても手術はできません。
    地元の皮膚科で切開してもらい、化膿が落ち着いた後紹介状を持参して来院してください。

  • 【ホクロの治療】 -私の考えー

    2009-09-05 UP!     カテゴリー:ほくろ, 診療だより

    顔のホクロ、気になりませんか?

    一般に顔のホクロは大きく2つに分類できます。
    平坦なものと隆起しているものです。
    前者は単純黒子(lentigo simplex)、後者はMiescher 型の真皮内母斑です。
     
    私は単純黒子を炭酸ガスレーザーで焼灼、真皮内母斑はサージトロンで焼灼しています。理論的な裏づけはありませんが、この方法が術後の経過がよいことを経験しています。
    私たち臨床医はこの経験の積み重ねが何よりも大切なのです。

    術後のトラブルとなるのは再発です。。施術して1ヶ月後くらいより部分的に黒色の色素沈着が出現することがあります。

    深く焼灼すればよいと考えがちですが、真皮層の深いレベルまで焼灼すると陥凹が残ります。 陥凹を生じない深さに焼灼を留めるのがミソでもあります。

    今回はこの再発性の色素沈着についてお話します。
     
    右頬部と唇の上にある盛り上がったほくろを気にされて来院されました。このタイプの隆起性のほくろはサージトロンで焼灼します。

     
    下の写真がellman社のサージトロンです。ラジオ波と呼ばれる高周波の波長で組織を焼灼する為、創傷ダメージが最小限で抑えられます。

     
    施術後間もないやや赤い創面(右頬部、上口部)に黒い色素斑が再発しました。

     
    右頬部のダーモスコピー(10倍拡大像)です。不整型の濃い黒褐色斑があります。

     

    上口部のダーモスコピーです。黒褐色斑の出現があります。うぶ毛も目立ちませんか?
    顔の盛り上がったホクロは太いうぶ毛を伴うことが多いのです。

     
    以前はサージトロンもしくは炭酸ガスレーザーで再焼灼していました。

    ダーモスコピー画像を見てはっと思ったことがあります。
    色素の出現は母斑細胞の再発なのでしょうか?
    色は濃く、私には残ったメラニンがエリミネーション(排出)して表皮~角層にに排出されているように思えるのです。
    その仮説が正しいならばルビーレーザー照射でも効果があるはずです。
     
    The Ruby Z-1(JMEC社)の登場です。私は表皮もふっ飛ばしたいでのQ-switch ではなく
    Normal モードを選択します。この器械はQ-switch とNormal 照射を選択することができます。この機能はとても大きいですよ!

     
    左頬部の再発をRuby laser 照射した直後のダーモスコピー像です。色素だけがきれいに
    吹っ飛んでいます。この芸当は炭酸ガスレーザーでは不可能です。

     
    上口部の再発をルビーで照射した後のダーモスコピー像です。
    色素だけでなくうぶ毛も吹っ飛んでいるのが分かりますか?

     
    ルビーレーザー照射12日後です。再発した色素斑は跡形もなくなっています。
    レーザー照射部も完全に上皮化しているのが分かりますか?


     
    この方はきれいになりますよ。
    きれいになったお礼にと宮崎県の焼酎「100年の孤独」頂きました。こんな高価なお酒をありがとうございます。休診日の前にじっくりと酔わせてもらいます。楽しみだな~
     
    ルビーレーザーのよいところは炭酸ガスレーザーと違って麻酔注射が必要ないことです。
    また上皮化がとても早いのも大きな特徴です。
     
    別の症例です。サージトロンで左下顎部のホクロを焼灼しましたが色素斑が出てきました。

     
    ダーモスコピーで見るとこんな感じです。褐色斑とやや太いうぶ毛も目立ちますね。

     
    ルビーレーザー(Normal モード)で照射1ヶ月後のダーモスコピー像です。
    メラニン色素ははきれいになくなっています。太いうぶ毛も細くなり目立たなくなっているのが分かりますか? 毛はメラニンを有する為、ルビーレーザーに反応するのです。

     
    患部はやや白いですが時間ととも馴染むでしょう。

     
    サージトロン(もしくは炭酸ガスレーザー)とルビーレーザーのコンビネーション治療。
    ホクロの治療にはこの組み合わせがよいと思っています。

    皮ふ科SSクリニックは最後まで責任を持って治療するクリニックです。

  • 松尾式マイクロ持針器 【眼瞼下垂手術、匠への道】

    2009-08-30 UP!     カテゴリー:眼瞼下垂, 診療だより

    ついに購入しました!
     
    ずっと欲しいと思っていました。
    信州大学形成外科 松尾 清教授が考案した眼瞼下垂手術用の持針器。
    1本 9万円もするのですよ(涙)。
     
    いい手術をするにはいい道具が必要です。弘法、筆を選ぶ、です。
     
    下の写真がロック付マイクロ持針器(フォーメディック社)です。

     
    先端のカーブが何とも魅惑的ですね。

     
     
    眼瞼下垂手術を執刀してつくづく思います。
     
    この手術に1例として同じ症例はない。
     
    眼窩隔膜・挙筋腱膜の厚さ、下横走靭帯の走行、瞼板の固さなど、どれも全例が異なるのです。
     
    奥が深くとてもやりがいのある手術です。
     
    匠への道を歩んで行きたいですね。

当医院は『予約制』です。お問い合わせ・診療のご予約はこちら 受付可能時間=診療時間 TEL 052-332-7870

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○…通常診療
☆…手術/レーザー治療(フォトRFなど)/ヒアルロン酸/ボトックス治療など

アクセス

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〒460-0012
名古屋市中区千代田3-14-14 パルティール鶴舞2F

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