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診療だより

診療だよりの記事一覧

  • Derpharm ケミカルピーリング講習会

    2008-10-05 UP!     カテゴリー:その他, 診療だより

     
    10月5日(日)に株式会社エスト・コミュさんが主催するケミカルピーリング講習会に参加しました。会場はオアシス21近くの明治安田生命名古屋ビルです。

    東京から青山研美会クリニック院長の阿部圭子先生が講師としておいでになりました。 実は私は阿部先生とは虎の門病院の研修中(平成10年)に挨拶をさせて頂いたことがあります。10年ぶりの再会でしたが相変わらず素敵な先生でした。モデルのようなプロポーションと美貌は健在です。阿部先生は10年以上前よりケミカルピーリングの治療を行っています。まさに日本でのケミカルピーリングの草分け的な存在です。

     
    講習会は午前中が阿部先生の講義、午後からは4人一組となって実技です。画面中央で院長が施術しているのが分かりますか?

     
    院長も大阪から来たスタッフにケミカルピーリングの施術をしてもらいました。

     
    皮ふ科
    SSクリニックでもS社のピーリング製品を使用してケミカルピーリング治療を行っています。今回の阿部先生のご講演を聞いてなるほどと納得したことがたくさんあります。

    ケミカルピーリングは治療目的を明確にすることからスタートする。

    ピーリング施術前処置での蛋白分解酵素ジェルの効能。

    ピーリング施術中における中和とクーリングの重要性。

    AHAピーリング(グリコール酸、乳酸など)の直接、間接作用の再確認。

    目的とする効果を期待するのに必要なAHAの濃度のpHの選択。

    ピーリング後に行うイオン導入の適正時間と鎮静時間について。

     

     

     

     

    納得したことは他にもいろいろあります。阿部先生の口から出る言葉の一つ一つが心に残りました。阿部先生は美容皮膚科の激戦区東京でご活躍されており、芸能人の患者様も多いようです。阿部先生、貴重な講演を本当にありがとうございました。

    皮ふ科SSクリニックも名古屋で一番の皮膚科クリニックとなるよう精進していきたいです。 これからもバージョンアップし続けます。

  • Syneron Banquet Dinner

    2008-09-14 UP!     カテゴリー:診療だより

     
    9月13日の土曜日にシネロン社が主催するユーザーズミーティングに参加しました。      会場は品川のホテルパシフィック東京です。

    シネロン社はイスラエルに本社を置くレーザー機器の会社です。私のクリニックで使用しているe-light(フォトRF治療器)がシネロン社製です。

    全国からこのレーザー機器を使用しているユーザーが集まり、食事をしながら本音で現場のレーザー治療の意見交換をしました。

    e-lightは光と熱エネルギーの両方を使用する画期的な美肌治療器です。日常診療で疑問に思っていることがいくつかあります。
     

    SR(美肌治療)からSRA(美肌治療の新しいもの)への切り替えのタイミング

    STリファーム(タイトニングのレーザー)の効果的なベクトル照射

    赤ら顔への選択機種とモード

    毛穴引き締めへの応用

    Fluence(光エネルギー)とRF(熱エネルギー)の効果的な選択比率

    などなど。
     

    今回のミーティングで私の疑問のいくつかが解消されました。私の質問に丁寧にお答えいただいた藤沢美容外科クリニック 院長 妙見章一先生、クロスクリニック 院長 石川浩一先生ありがとうございました。この場を借りて深謝いたします。

    このミーティングを通して感じたことが3つあります。

    ① 皮ふ科SSクリニックでのフォトRF治療料金は全国平均よりも安い。

    特にSTリファームはリピートしやすい料金設定になっている。

    ② 各施設がまだ手探りの状態でこの治療をしているのが現状である。

    ③ 皮ふ科SSクリニックの施術レベルは東京の美容外科クリニックと比較して遜色ない。
     

    クリニックが混んでくると料金設定を変更せざるを得ないことがあります。みなさん、お値打ちな今、皮ふ科SSクリニックのリピーターになることをお勧めします(笑)。

    開院してまだわずか4ヶ月です。開院1年前よりレーザーの勉強に本格的に取り組んできました。もともと凝り性の私です。いくつもの東京の有名クリニックにも勉強に行きました。休みを返上してレーザーの研究会にも積極的に足を運びました。レーザー会社から頂いた大量のDVDはほとんど全て目を通しました。皮膚外科専門医としてクオリティーの高いレーザー治療を提供するのが私のテーマです。これからも進化し、バージョンアップし続ける皮ふ科SSクリニックを宜しくお願いします。
     

    ミーティング会場にて。院長の左(ジーンズの先生)はクリニック・ビザリアの小林昌義先生です。私と同じく名古屋からの参加です。知識が広く、飾らない素敵な先生です。
     

    レーザー界の大御所、クリニックFの藤本幸弘先生(院長右の紺のスーツの先生です)を囲んで。藤本先生はベトナムから帰国したばかりです。明日はニューヨークへ出張だそうです。その精力的な活動にはいつも驚かされます。藤本先生、いつも適切なアドバイスを有難うございます。
     

    シネロン社CMOのMark J. Tagerとのツーショット。彼が講演したTrinityという組み合わせ治療は興味をそそられました。この業界はまさに日進月歩です。
     

    名古屋に夜10時30分頃に戻りました。午前の診察、東京でのミーティング参加でやや疲れ気味です。鶴舞にある私の心のオアシス「Waiter-Waiter」でくつろぎタイムです。

    最初の一杯は必ずモスコミュールを頼みます。金属製カップで飲む辛目のお味がたまりませぬ。摩り下ろしたショウガも喉に爽快です。あ~疲れが吹き飛びます。          付き出しには梨と柿が・・・。もう秋なんですね。

  • 第26回日本美容皮膚科学会

    2008-08-31 UP!     カテゴリー:診療だより

     
    つくづく良かったと思うことがあります。それは私がゴルフをしないことです。
    学会参加など日曜日をとても有効に使うことができます。

    8月30日~31日の2日間、大阪のリーガロイヤルホテルで第26回日本美容皮膚科学会が開催されました。30日土曜日の診察が終わった後、新幹線に飛び乗り大阪に向かいました。私が学会に参加する目的は2つあります。

    新しい治療法を知り有用ならば積極的にクリニックの診療に取り入れる。

    自分の診療が独りよがりになっていないか再確認する。

    特に②は大切です。開業というのは個人経営ですのでどうしても独りよがりになりがちです。人には思い込みが付きまといます。術後に必要もなく行われる消毒、手術後の傷を抜糸まで濡らしてはいけないと入浴を禁止する指導、これらはすべて医師側の思い込みです。

    私はクリニックでしみ、しわ、たるみのレーザー治療(正確にはフォトRF治療)を行っています。今回の学会ではJMEC社さんが主催したハンズオンセミナー(実際にレーザーを照射するセミナー)にて古村南夫先生(島根大学医学部皮膚科 准教授)がシネロン社のフォトRF治療を実演してくれました。 実演後に古村先生にいくつか質問させて頂きましたが私の施術が妥当なものであることが再確認できました。またJMEC社の西村浩之社長からDSハンドピースを用いた肝斑への低出力レーザー治療(東京女子医大方式)など大変貴重なアドバイスをもらいました。この場を借りて御礼申し上げます。

    さてさて、今回の学会で得た新知見について気の向くままに書き出します。

    まずはアダパレンです。これはニキビの新しい外用薬です。ニキビには国内でいくつかの外用剤があります。しかし面皰タイプの白ニキビに有効な外用剤はありませんでした。アダパレンは白ニキビにも効果が期待できる外用剤です。日本でもいよいよ10月に処方が可能となります。

    新しい糸を使ったフェイスリフト。従来は切れ込みのある糸を使い、切れ込みの部分を皮下組織に引っ掛けることでたるんだ皮膚を引き上げていました。とても素晴らしい手法ですが切れ込み部分が構造上弱く、その部分で切れてしまうことがあります。新しい糸は極小のビーズのようなものを一定の間隔で糸そのものに取り付け、そのビーズ部分で皮膚を引き上げる手法です。この手法のビデオを見させてもらいましたがとてもわくわくしました。私もいろいろとチャレンジしていきます。

    エレクトロポレーション理論も大変興味深かったです。電気パルスを利用することで細胞膜の通過性を向上させ分子量の大きな薬剤を皮膚に導入する方法です。シンポジウムを聴講しましたがその効果は驚くほどでした。しみ、しわに対する画期的な治療となる可能性が大です。メソアクティス(イタリア製)という機械がこの施術に対して評判がよいようです。院長もSSクリニックでのデモンストレーションを早速申し込みました。さすがでしょ(笑)。すべては決断です。

    まだまだ書きたいことはたくさんありますが内容が専門的になってしまいますので終了します。あ~学会はやっぱり面白い。学び続けることはとてもエキサイティングなことですね。
     

    古村南夫先生(島根大学医学部皮膚科 准教授)とのツーショット。
     

    メソアクティスのブース前で。ご機嫌なスマイルしんちゃん院長。

  • ちょっとした工夫(2) 粉瘤

    2008-08-18 UP!     カテゴリー:診療だより

     
    顔や体におできのようなものはありませんか。指の頭くらいの大きさで押すと臭くて白いチーズのようなものがでてくるできもの、それが粉瘤(ふんりゅう)です。全身のどこにもできますが顔、背中に多いです。皮膚の良性腫瘍ですので放置しておいても良いのですが気になるようなら切除したらどうでしょうか。メスでの切除がオーソドックスな手法ですが比較的小さなものなら小さく円形に皮膚を切除するくり抜き法がお勧めです。
    4mmの穴を開ける器具(トレパン)で腫瘍のど真ん中をくり抜きます。内容物を排出した後に腫瘍の本体であるカプセル(被膜)を摘出します。このカプセルを巧く摘出することが肝要ですが、いささかコツが要ります。慣れていない術者が行うとかなりの確率で再発します。

    当院では2~3倍ルーペを用いてくり抜き法を行います。肉眼での手術よりはるかにカプセルを確認することが容易であり完全摘出が期待できます。保険適応(皮膚、皮下腫瘍摘出術)で手術が可能です。粉瘤は手術に慣れた皮膚科医の治療を受けるのがベストです。

    粉瘤でお困りの方は当院へお気軽にお立ち寄り下さい。
     

    粉瘤のへそを上手にくり抜くけば、揉むだけで袋の大半が飛び出てきます。

     

    粉瘤のカプセル(袋)をルーペを用いて完全に摘出する院長。再発ゼロを目指しています。

  • 第23回日本皮膚外科学会

    2008-08-10 UP!     カテゴリー:診療だより

    89日、10日の2日間、京都で第23回日本皮膚外科学会が開催されました。

    この学会にはメスを握る皮膚科医が日本中から集まります。私は1996年那覇で開催された第11回学会よりほぼ毎年参加しています。もう10年以上も参加していることになります。演題も過去6回発表しました。

     

    13回 鼻瘤様外観を呈したMicrocystic adnexal carcinomaの手術例

    15回 皮膚皮下病変への超音波診断の応用

    16回 超音波診断法を用いた転移性リンパ節の評価

    19回 皮膚皮下病変への超音波診断法の応用(2)

    21回 有棘細胞癌のリンパ節転移・再発症例に対する放射線・化学療法 

    22回 センチネルリンパ節生検より学んだ鼡径、腋窩リンパ節郭清

     

    この学会は本当に勉強になります。発表が3分で討論が5分と討論の時間のほうが長いのです。他にこんな学会はありません。

     

    乳児へのシロップを使った外来手術、陥入爪のフェノール法、ケロイドへの冷凍凝固療法、穴あきラップ療法、田植え手術などなど。勤務医時代にどれだけ役立ったことか!!

     

    痛くない麻酔法(無痛点を探す)、術後の早期入浴、ダーモスコピーの炭酸ガスレーザー照射への応用などなど。今回も新しい学びがたくさんできました。少しでも私の大切な患者さまに提供できたらいいなと考えています。

     

     

    偉大な恩師の2人に囲まれて(学会懇親会場にて)

    院長の右 虎の門病院 大原國章先生 、左 中京病院 臼田俊和先生(ワイングラスをお持ちの先生です)

     

  • ちょっとした工夫

    2008-08-01 UP!     カテゴリー:診療だより

    皮膚外科のメインでもある皮膚腫瘍には様々な種類の腫瘍があります。

    眼瞼周囲に好発する皮膚腫瘍として眼瞼黄色腫、汗管腫、エクリン汗嚢腫などあります。特に汗管腫、エクリン汗嚢腫は個々の腫瘍が米粒大ほどしかなく正常皮膚と似た色調のため完全に取りきるのが難しいようです。私は炭酸ガスレーザーを用いて腫瘍をひとつずつ丁寧に焼灼します。眼瞼周囲のため点眼麻酔の後に眼球を保護するプロテクターで眼を保護してから焼灼します。

    私は治療の際の工夫として2~3倍率のルーペを使用します。肉眼よりもはるかに腫瘍の境界が分かり取り残す可能性が極端に軽減します。傷は1週間くらいで安定します。

    いくつもの病院で治らないと言われた患者さまが当院を受診することが多く治療すると本当に喜ばれます。眼の周りのできものでお困りの方はお気軽に皮ふ科SSクリニックにお立ち寄り下さい。  

            

    ルーペを使い眼瞼周囲のエクリン汗嚢腫を治療する院長

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